重金属、添加物、化学物質、ウィルス、菌……。普通に生活するだけでも体内に蓄積する有害物質。さらにネガティブな感情や不規則な生活これらは本来の健康を妨げる要因の一つであり、病に及ぶ場合もある。だからこそ肉体を浄化して、心、魂も元気であってこその“健康”。国内で活躍する著名ドクターが心身クレンズをアドバイス！
専門ドクターのデトックス講義、心と精神のドクター
巽 信夫 ●いのちの森クリニック院長
医学博士。信州大学病院メンタルヘルス外来専任医。心と体といのちのセンター ホリスティックスペース水輪にある「いのちの森クリニック」にてドクターカウンセリングを実施。http://www.suirin.com
心身の病は自己解放に向けての自分自身からのメッセージです
すべての方に平等に起きるのは生老病死です。人生とは、そのなかで“自己確立”という生涯のテーマを持ち、旅をするようなものです。その旅はプラスもマイナスもあって成り立ちますが、つまずいた時には、一旦、こだわりや欲、比較する心を手放してみてはいかがでしょう。
最近は、圧倒的に人と人の“生きた”コミュニケーションが減っています。そして、人を敬うという経験も少なくて済んでいます。だからこそ、余計自分探しが難しくなってきています。他者や自然など自分以外と交わるところから自己探求は始まりますから、自分一人では探せないわけです。
人間関係がそもそも難しいと言う方もいらっしゃると思いますが、NOを上手に言う、相手を受け入れるというのも、訓練が必要です。苦しくとも体験を重ねることが大事ですね。
最近目立つ、現実感覚の脆弱性、自己愛的万能感なども、他者不在が関係している場合が多々あります。支えてくれる人がいるというのは、とても重要ですが、結局は自分自身で気づくことです。そのためには、良い環境に身を置くことも大切ですね。
必要な縁も物事の解決もたぐり寄せるのは自分の足
薬や食べ物への依存、昼夜逆転、仕事が続かないなど、何かから脱出する場合は、決断をすることが何より大切です。朝キチンと起きることや、身の回りを片付けるなど、簡単そうなことですが、それらをしっかりとやってみてください。
何をやるのも難しいという場合は、自然の存在を意識してください。視線を下に落とせば、アスファルトからも力強く植物は出ています。強風や大雨、脅威となる地球の営みは私たちの身体や命を再認識させてくれます。身体は覚醒するための生成場と考えても良いと思います。
覚醒や霊性を上げるということは、説明をするにはとても難しいですね。強いていうならば美しいハーモニーのようなものでしょうか？ そして、密である、中身が詰まっているようなことでしょうか。
人間には本来的に良くなりたいという気持ちがあるわけです。だから、時間の差はあれど、誰でも良くなっていく、幸せになっていく可能性に満ちあふれているわけです。
大自然の力はとても偉大です。大地や植物、風を通じて、自己を癒してください。
（TRINITY48号より）
