五臓と感情の蜜月にメス!心が変われば、内臓も喜ぶ!(3)

五臓と感情の蜜月な関係 肝のページ

怒りとリンクし、自律神経系も司る五臓の作戦指令本部

血液貯蔵庫とデトックス機能を果たす
五臓の作戦指令本部である「肝」は、昇長・生発・条達などの性質を持ち、青葉を茂らせる木々が上に向かって勢いよく伸びていくような状態を好む。全身に気を巡らせたり、血行や代謝機能のコントロールを行っているため、「怒」の感情によって、カッとなったり、イライラやストレスが蓄積すると、肝の機能が乱れて気の流れが停滞してしまうことに。症状としては、手足の冷えや目の充血、鬱、生理不順、頭痛や肩こりが現れたり、オイリー肌や吹き出物などの肌トラブルも。

日頃のホリスティックケアとしては、気分をスッキリさせ、血の巡りを良くすることがおすすめ。たとえば、酸味や香りの強い食べ物を積極的にとりいれたり、柑橘系のアロマや呼吸法でストレスケアをしたり、血行が良くなる足湯なども良い。ただ、過剰なケアは代謝が加速し過ぎて心身に影響を及すので、注意が必要である。

肝が司る主なもの

肝が司る器官は、肝臓のほかに自律神経系や、目、爪、筋肉も含まれる。生命の維持に必要な血液を貯蔵し、全身への血液の分布を調節するほか、アルコール分のように体内に摂取した有害な成分を解毒するなどのデトックス機能も担っている。季節としては、春に影響を受けやすい。浮き浮きしたり五月病になるなど、春に精神的な症状が出やすいのはそのため。相生は「心」で相克は「脾」のため、ストレスが過度にかかると、不眠になったり、脾の働きを損ねてしまうことも。

五行=木  肝の基本的な性質。
五腑=胆嚢 肝の働きを補佐する。
五窮=眼  肝が所属する感覚器。
五支=爪  肝の精気を発するところ。
五主=筋  肝が栄養を補充するところ。
五神=魂  肝の精神の所属するところ。
五季=春  季節の外気、肝の病気の主な外因。
五悪=風  肝に影響を与える気象。
五色=青  肝を損なうと皮膚が青黒くなる。
五味=酸  肝のバランスが崩れると酸味を欲する。
時間    1~3時

◉かかりやすい病気
●鬱   ●生理不順 ●肩こり
●頭痛  ●めまい  ●便秘
●筋肉のけいれん   ●胆のう炎
●婦人病 ●自律神経失調症
●目のトラブル

◉肝の異常サイン
●怒りっぽくなる
●目の疲れや充血がある
●顔がのぼせ、手足が冷える
●筋がけいれんしやすい
●胸や腹部が張る
●ニキビが出てくる

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肝に効く! ホリスティックケア

◆食べもの
血を養うものや、気のめぐりを良くする柑橘系や
香味野菜が、肝の機能をサポートする。

グレープフルーツ
フレッシュな香りと爽やかな酸味が、イライラなどの感情をクールダウンし、肝に溜まった気をデトックスする。

ニラ
強い香りを放つニラは免疫力を向上させ、血の巡りを良くして身体を温める。ショウガなどの香味野菜もおすすめ。

レバー
造血作用の高いビタミンや鉄分が豊富なレバーは、血を養い、血液の貯蔵庫である肝の働きを助ける。

◆アロマ
肝の機能が損なわれると気の流れが滞るので、気をスッキリ流す柑橘系のアロマがおすすめ。
●ラベンダー
●オレンジ
●ベルガモット
●ヘリクリサム
●カモミール
●マンダリン
●グレープフルーツ

◆フラワーエッセンス
「怒」の感情の発端は様々に分かれるが、ここではカッとなるタイプに対応するものを紹介。
●被害者意識からくる怒り〜ウィロー
●カッとなって激情する〜チェリープラム
●許せないという思いや怒り〜ホリー

◆ツボ
カッとしたり、頭に血が昇った時は、怒りをおさえるツボをやさしく押さえてストレスケアを。

労宮 (ろうきゅう)

手のひらの真ん中に位置する。イライラする、気持ちが落ち着かない、心が晴れない場合に。このツボから気が出ているとも。

太衝 (たいしょう)

足の甲側の、親指と人差し指の骨が接合するところにあるツボ。更年期障害や冷え症、耳鳴りなどに効果がある。

(TRINITY44号より)