名医の健康法&アドバイス(17)

連綿と続く知識と最新医学を研鑚し日々、治療に専念しながら揺れる生命と向き合うドクターたちカリスマと呼ばれ病を知り尽くす彼らがセルフケアとして選んだ健康法心と身体のリセットと、病の予防に最高峰のベストメソッドを披露!

スーパードクターがリアルな健康法を直伝!第17弾

伊藤病院 院長
伊藤公一先生

北里大医学部卒業。東京女子医大外科大学院修了。同大内分泌外科学教室、東大医科学研究所、米シカゴ大外科などを経て平成10年、伊藤病院3代目院長に就任。東京女子医大非常勤講師、日本医大客員教授、筑波大大学院非常勤講師、了徳寺大客員教授、日本内分泌外科学会理事、日本甲状腺外科学会監事なども務める

日本屈指の甲状腺疾患専門病院院長が薦める東洋医学

東洋式のマッサージや整体、指圧、お灸や鍼が大好きです」と伊藤先生。3~4日に1回のペースで、何らかの施術を受ける。「こうした治療院が日本人の健康を支えていると思います。以前、愛知県蒲郡の健康施設『ラグーナ』で甲状腺疾患の講演をしましたが、そこで働くトレーナーやマッサージ師の方々の医学的知識が高いことに感激しました。予防医学の観点からも大変喜ばしいことです」

馴染みの治療院以外でも、宿泊先や自宅で施術を受けることもある。疲れが蓄積する前に、最適な方法でケアする習慣は見習いたい。ただし、注意点もある。「心身の疲れを取るのにマッサージや鍼は最適ですが、常持病そのものを完全に治療することはできません。さまざまなリラクゼーションを受けても、むくみやだるさなどが続く場合は、甲状腺の異も含め、何らかの病気の存在を疑ってください」

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Point 1: ゴルフを通して仲間と交流
50代になって、健康のためにと始めたゴルフ。「プレイそのものが本当に面白くなりました。早起きが苦にならなくなったのも続けられる要因です。年下の仲間も得て、心より楽しんでおります」

Point 2: 鍼灸医院でリフレッシュ
信頼する、東京・青山の「ヴィヴィール鍼灸院」院長夫妻と。鍼灸、マッサージ、カイロプラクティック(整体)等の施術を受けている。

もしかして……? アナタの疲れ、だるさは甲状腺が原因かも?

「最近、疲れがとれない」「お肌がカサカサで、便秘ぎみ」「物忘れがひどくて、無気力」。そのような症状が出た場合、甲状腺の病気 “橋本病”の可能性がある。橋本病とは、甲状腺のホルモンが低下する病気で、圧倒的に女性に多い疾患。生理不順になったり、不妊の原因になったりすることも。詳しい原因はわかっておらず、症状もわかりにくいため発見がされにくい。

「一般的な健康診断には、甲状腺疾患の有無を確認する検査項目が含まれていないため、見落とされている方が沢山いらっしゃいます。40代以上の女性であれば、一度は甲状腺の検査をお受けになることをお勧めします。採血と超音波検査で簡単に診断がつきます」と伊藤先生。そこで橋本病と診断された場合、ホルモン剤を飲む必要があるが、きちんと治療を受けていれば日常生活には全く支障なく、運動も可能。妊娠・出産にも問題を生じない場合が大半だ。

(TRINITY45号より)